金融史からみた独立戦争 その2
| ハミルトン派の主張が通り、合衆国銀行が誕生した。 |
| ところが合衆国銀行は、通常の銀行とは異なる側面をもっていた。 |
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| この銀行の目的は、はじめから連邦政府に貸し出すマネーを創出することで、民間への |
| 資金提供は、あくまで二次的なものだった。 |
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| 発足時に連邦政府は200万ドルを提供したものの、5年のうちに820万ドル借り入れたのだ。 |
| 連邦政府のために620万ドルがひねりだされたことになる。 |
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| 新しく創出されたマネーは、商品・サービスの供給とのあいだに不均衡を生じせしめた。 |
| かくして、再びインフレが到来する。 |
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| インフレの破壊的側面は、通貨価値の下落によって、購買力が低下し、マネーを創出する |
| ものへ購買力を収奪されることである。この過程が、とても分かりにくくなっている。さらに、 |
| 裕福な者は実物資産でこの波を乗り切れるが、ペーパーマネーしか持たない者は、防衛の |
| 術がない。 |
| (わけの分からないうちに、まわりの値段が高くなっていく感覚に襲われるだろう) |
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| 合衆国銀行は違憲か否か? |
| 認可切れの期限が近づくにつれ、議論は白熱していった。 |
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| 認可法案は、上院・下院ともに1票差で、否決された。 |
| 1811年、合衆国銀行は扉を閉じる。だが、土地投機家や産業人は、制約のない銀行システム |
| を望んでおり、すべての地方銀行が自由に紙幣を印刷できるようにしたいと考えていた。 |
| そうすれば、発行されたマネーを自分たちの事業や儲け仕事のために使えるからである。 |
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| 銀行のシステムは各州認可の私企業の手に落ちた。州法銀行の数は急増し、彼らの創出する |
| マネーはインフレを起こした。 |
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| 1812年、英米戦争が始まると、政府の財源ではまかなえなかった。 |
| 増税によって戦費調達するのは論外で、政府はやむなく州法銀行にマネーを創出してもらうこと |
| となった。 |
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| 議会は不人気な増税や、国債の発行はしたくない。 |
| 銀行家にマネーを作り出してもらえれば、インフレという分かりにくい税による収奪で、財源を満た |
| すことができる。 |
| そして、銀行家と組むことは、強力な資金源と選挙基盤を手に入れることになる。 |
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| 連邦の議員たちで、この誘惑を前にして膝を屈しない者は、徐々にいなくなっていった。 |
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| 紙幣に対するジェファーソンの思想 へつづく |
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